在庫廃棄ロスが年間180万円減——AI需要予測を3ヶ月で導入した食品小売業の事例

データ活用

「売れると思って仕入れたのに余った」「欠品して機会損失」——食品・日配品を扱う小売業や飲食業では、需要予測の精度が直接利益に影響します。しかし専門システムを入れるほどの予算はない。

実は、手元のExcelデータとChatGPTを組み合わせるだけで、ある程度の需要予測が始められます。廃棄ロスを年間180万円削減した食品小売の事例から手順を解説します。

なぜ中小企業でも需要予測にAIが使えるのか

  • POSデータや売上Excelが使える:高度なデータウェアハウスがなくてもOK
  • パターン認識が得意:曜日・天気・イベントの傾向をAIが読み取る
  • ChatGPTのデータ分析機能で即実行:CSVをアップロードするだけで分析できる

Step 1:過去の売上データをExcelに整理する

まず「商品名・日付・販売数量」の3列が揃ったExcelを用意します。最低でも3ヶ月分、理想は1年分のデータがあると予測精度が上がります。データが整ったら、ChatGPT(Plus/Teamプラン)のデータ分析機能にアップロードします。

Step 2:売上パターンをAIに分析させる

添付のCSVは過去6ヶ月の商品別日別販売数です。
以下の分析をしてください。

1. 曜日別の販売傾向(曜日ごとの平均販売数)
2. 月の週次推移(第1〜4週の傾向差)
3. 販売数が多い日・少ない日のパターン
4. 廃棄ロスが特に多いと思われる商品TOP3の推定

Step 3:翌週の発注数をAIに提案させる

上記の分析結果と、来週の情報をもとに、
以下の商品の来週月〜日の推奨発注数を提案してください。

【来週の情報】
天気:月〜水は晴れ、木〜金は雨予報
近隣イベント:土曜に地域の祭り開催

【商品リスト】
・〇〇(通常週の平均販売数〇個)
・〇〇(同〇個)

実際の効果(神奈川・食品スーパーD社の事例)

3店舗を展開する食品スーパーが3ヶ月でAI需要予測を導入した結果です。

  • 廃棄ロス金額:年間約270万円 → 約90万円(年間180万円削減
  • 欠品率:月平均8% → 3%(品揃えも改善)
  • 発注担当者の作業時間:週6時間 → 2時間
  • 導入コスト:ChatGPT Plus 月3,000円のみ

注意点

予測はあくまで参考値

AIの予測はあくまで過去データに基づく傾向値です。特売・新商品投入・競合の動きなど外部要因は反映されません。最終的な発注判断は現場担当者が行うことが前提です。

データ品質が命

Excelのデータに抜けや入力ミスが多いと、予測精度も下がります。まず過去データのクリーニング(欠損値の確認・異常値の除外)を先に行いましょう。

まとめ:まず過去3ヶ月の売上Excelを用意することから

「AI需要予測」と聞くと大掛かりなシステムを想像するかもしれませんが、ChatGPTのデータ分析機能を使えば今すぐ始められます。まず「過去3ヶ月の商品別日別販売数」をExcelで整理してアップロードしてみてください。

曜日ごとの傾向を見るだけで、廃棄が多い曜日・商品が見えてきます。そこから発注を1個減らすだけで、月単位の廃棄削減が始まります。

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