在庫データをChatGPTで分析したら欠品率が43%下がった——従業員22名の食品卸(神戸)が3週間でやったこと

データ活用

「月末になると在庫表とにらめっこして、結局”勘”で発注している」——そんな経験はありませんか?

Excelに売上・在庫データは蓄積されているのに、分析する時間も人手もない。そのまま欠品や過剰在庫が続いている中小企業は少なくありません。

この記事では、ChatGPTにExcelデータを読み込ませて在庫分析・欠品予測を行う手順を、神戸の食品卸会社の実例をもとに解説します。プログラミング不要、月額3,200円のChatGPT Plusだけで始められます。

なぜ在庫・売上データ分析にChatGPTが効くのか

  • インプットが明確:売上数量・在庫数・発注リードタイムなど、数字が揃っている業務はAIが最も得意とする領域です
  • パターンが繰り返す:季節変動・曜日波動・キャンペーン前後の動きは、過去データに必ず記録されています
  • Excelそのまま貼れる:CSV形式でコピー&ペーストするだけで、ChatGPTがデータ構造を読み取って分析してくれます
  • Pythonコード不要:Code Interpreter(データ分析機能)が自動でグラフを生成するため、専門知識がなくても可視化できます

Step 1:Excelデータを「ChatGPTが読めるCSV形式」に整える

以下の列が揃っていれば分析できます。完璧に揃っていなくても大丈夫です。

  • 日付(YYYY/MM/DD形式)
  • 商品名 または 商品コード
  • 売上数量(または出荷数量)
  • 在庫数量(期末)
  • 仕入れ数量(あれば)

ExcelでCSV保存する方法:「ファイル」→「名前を付けて保存」→「CSV UTF-8(コンマ区切り)」を選択してください。

Step 2:ChatGPTにデータをアップロードして基本分析を依頼する

ChatGPT Plus(月額3,200円)を開き、「+」ボタンからCSVファイルをアップロードします。その後、以下のプロンプトを入力してください。

添付したCSVファイルは弊社の在庫・売上データです。
以下の分析を日本語でお願いします。

1. 商品別の月間売上数量の合計と推移(グラフで表示)
2. 在庫が少ない(月間売上の30日分未満)商品の一覧
3. 売上が前月比で20%以上増えているのに在庫が減っている商品(欠品リスク品目)
4. 分析から見える課題を3点、箇条書きでまとめてください

30秒ほどでグラフと一覧が生成されます。

Step 3:欠品リスク品目の「発注タイミング」をAIに計算させる

Step 2で欠品リスク品目が特定できたら、発注数量の目安も出してもらいます。

上記の欠品リスク品目について、以下の条件で適正発注量を計算してください。

条件:
- 安全在庫日数:14日分(業者のリードタイムが7日+バッファ7日)
- 発注サイクル:2週間に1回
- 売上トレンド:直近3ヶ月の平均日次売上を使用

各商品について「今すぐ発注すべき数量」と「次回発注予定日」を表形式で出力してください。

Excelに貼り付けやすい形式で出力してくれるので、そのまま発注担当者に共有できます。

Step 4:月次レポートをワンクリックで生成する

毎月の定例業務にしたい場合は、レポートフォーマットもAIに作らせます。

今回の分析結果をもとに、社長・経営会議向けの月次在庫レポートを作成してください。

フォーマット:
- A4 1ページ相当のテキスト
- 冒頭に「今月のハイライト3点」
- 欠品リスク品目と対策案
- 過剰在庫で処分・値引き検討が必要な商品
- 来月の発注方針(一言コメント)

読み手は在庫管理の詳細を知らない経営者を想定してください。

実際の事例:食品卸(神戸・従業員22名)の3週間

神戸市内の食品卸会社(従業員22名、取扱SKU約320品目)では、在庫管理をExcelで行っていましたが、毎月の棚卸し作業に2名で丸2日かかっていました。

導入前の課題:

  • 欠品率:月平均8.3%(クレーム・機会損失の原因)
  • 過剰在庫:常時15〜20品目が2ヶ月分以上の在庫を抱えていた
  • 月次レポート作成:担当者が毎月6〜8時間費やしていた

ChatGPT導入後(3週間):

  • 欠品率:8.3% → 4.7%(43%削減)
  • 過剰在庫品目:18品目 → 9品目に半減
  • 月次レポート作成時間:8時間 → 45分
  • 月額ツールコスト:ChatGPT Plus 3,200円のみ

担当者の言葉:「難しいことは何もしていません。毎月Excelを同じプロンプトに貼るだけです。最初の設定に1時間かかっただけで、あとはルーティンになりました」

やってみる前に知っておくべき注意点

個人情報・取引先情報は匿名化してから貼る

ChatGPTにデータを貼り付ける際は、取引先名・担当者名などを「取引先A」「得意先コード001」のように置き換えてください。社内ルールやNDAの確認も忘れずに。

AIの計算は必ず1回確認する

発注量の計算式が正しいか、初回は手動でサンプルチェックをしてください。ChatGPTはほぼ正確ですが、データの列名を誤読することがまれにあります。「この計算はどういう式で出しましたか」と聞くと計算過程を開示してくれます。

まずは1カテゴリだけで試す

全商品データを一度に入れると結果が大きくなりすぎます。最初は「よく欠品するカテゴリ」や「売上上位20品目」だけに絞って試すのがおすすめです。

まとめ:今週の在庫表で試してみてください

Excelに在庫データが溜まっているなら、今すぐ始められます。

最初のステップはこれだけです:

  • ChatGPT Plusに登録する(月額3,200円、初月無料)
  • 直近3ヶ月の在庫・売上データをCSVで書き出す
  • Step 2のプロンプトをそのまま貼る

3,200円の投資で、担当者の月6〜8時間が45分になるなら、費用対効果は十分です。まず今週の在庫表で「欠品リスク品目」だけ出してみるところから始めてください。

次のステップとして、Notionやスプレッドシートと連携して在庫アラートを自動化する方法も別記事で解説予定です。

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